ミリオン4th武道館お疲れ様でした ~ミリオンライブにおけるサプライズゲストの是非~

THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 4thLIVE TH@NK YOU for SMILE!!
お疲れ様でした。37人のミリオンシアターアイドルとそれに魂を吹き込んだ声優の皆さん。シアターアイドルのプローデューサー。そして、ミリオンに関わる全ての人が待ち望んだ武道館公演が無事終了と相成りました。
結果として全てをまとめてみると、「37人全員で作る武道館公演」としてはこれ以上ないというレベルの、素晴らしいものだったのではないでしょうか。一曲一曲の完成度も高く、ステージに立つアイマスガールズの気合いや意気込みがビシビシと伝わってきて、最後の挨拶を聞いた今振り返ると、様々な思いが去来するイベントでした。おそらく、参加された皆さんも同じではないかと思います。

まず、三日間のセットリストから振り返りましょう。

1日目
01 : Thank You! / Sunshine Rhythm
02 : サンリズム・オーケストラ♪ / Sunshine Rhythm
03 : おまじない / 木戸
04 : Happy Darling / 夏川
05 : WHY? / 山口
06 : ゲキテキ!ムテキ!恋したい! / レオ[角元、原嶋、中村]
07 : マイペース☆マイウェイ / 浜崎
08 : SUPER SIZE LOVE!! / 大関
09 : 恋のLesson初級編 / Machico
10 : ランニング・ハイッ / キャンサー[郁原、田村、渡部優衣
11 : アニマル☆ステイション! / 原嶋
12 : IMPRESSION→LOCOMOTION / 中村
13 : ファンタジスタ・カーニバル / 角元
14 : NO CURRY NO LIFE / カプリコーン[木戸、夏川、山口]
15 : 微笑み日和 / 郁原
16 : りんごのマーチ / 田村
17 : ハッピー☆ラッキー☆ジェットマシーン / 渡部優衣
18 : Bonnes! Bonnes!! Vacances!!! / リブラ[Machico大関英里、浜崎奈々]
19 : 創造は始まりの風を連れて / 伊藤、小岩井、麻倉、村川、中村
20 : Emergence Vibe / 角元、山口
21 : fruity love / 中村、原嶋
22 : Eternal Harmony / 大関、夏川、木戸、郁原
23 : HOME, SWEET FRIENDSHIP / 田村、浜崎、渡部優衣Machico
24 : Growing Storm! / 乙女ストーム![山崎、阿部、伊藤、Machico、夏川]
25 : DIAMOND DAYS / Sunshine Rhythm
アンコール
01 : Dreaming! / Sunshine Rhythm
02 : Thank You! / 全員

2日目
01 : Thank You! / BlueMoon Harmony
02 : brave HARMONY / BlueMoon Harmony
03 : 恋の音色ライン / 野村
04 : 夕風のメロディー / 近藤
05 : Maria Trap / 小岩井
06 : Raise the FLAG / サジタリアス[阿部、戸田、藤井]
07 : Day After "Yesterday" / 斉藤
08 : 透明なプロローグ / 伊藤
09 : Precious Grain / 田所
10 : 待ちぼうけのLacrima / アクアリウス[平山、愛美、駒形]
11 : フローズン・ワード / 藤井
12 : Get My Shinin' / 戸田
13 : POKER POKER / 阿部
14 : P.S I Love You / ピスケス[近藤、小岩井、野村]
15 : 流星群 / 愛美
16 : vivid color / 駒形
17 : FIND YOUR WIND! / 平山
18 : プリムラ / ヴィルゴ[斉藤、伊藤、田所]
19 : 赤い世界が消える頃 / 木戸、大関、近藤、阿部、平山
20 : Beat the World!!! / 戸田、藤井
21 : Marionetteは眠らない / 平山、愛美
22 : Blue Symphony / 田所、阿部、近藤、伊藤
23 : 星屑のシンフォニア / ミルキーウェイ[野村、駒形、小岩井、斉藤]
24 : Flooding / クレシェンドブルー[田所、平山、雨宮、小笠原、麻倉]
25 : DIAMOND DAYS / BlueMoon Harmony
アンコール
01 : Dreaming! / BlueMoon Harmony
02 : Thank You! / 全員


3日目
01 : Thank You! / Starlight Melody
02 : Starry Melody / Starlight Melody
03 : Heart・デイズ・Night / 小笠原
04 : ホップ♪ステップ♪レインボウ♪ / 稲川
05 : トキメキの音符になって / 麻倉
06 : リフレインキス / スコーピオ[雨宮、上田、村川]
07 : フェスタ・イルミネーション / 諏訪
08 : 素敵なキセキ / 山崎
09 : ハッピ~ エフェクト! / 桐谷
10 : 永遠の花 / ジェミニ渡部恵子、末柄、高橋]
11 : デコレーション・ドリ~ミンッ♪ / 渡部恵子
12 : dear... / 高橋
13 : オレンジの空の下 / 末柄
14 : Sweet Sweet Soul / アリエス[稲川、小笠原、麻倉]
15 : 恋愛ロードランナー / 上田
16 : Up!10sion Pleeeeeeeeease! / 村川
17 : ライアー・ルージュ / 雨宮
18 : メメント?モメント♪ルルルルル☆ / タウラス[山崎、諏訪、桐谷]
19 : 侠気乱舞 / 愛美、浜崎、稲川、渡部恵子、田村
20 : ジャングル☆パーティー / 稲川、小笠原
21 : little trip around the world / 麻倉、渡部恵子
22 : PRETTY DREAMER / 高橋、末柄、山崎、村川
23 : 瞳の中のシリウス / 諏訪、雨宮、上田、桐谷
24 : ジレるハートに火をつけて / 藤井、桐谷、稲川、上田
25 : 君との明日を願うから / 山崎、田所、Machico
26 : Brand New Theater! / 新曲・Starlight Melody
アンコール
01 : Dreaming! / Starlight Melody
02 : Thank You! / MILLIONSTARS

やば。やばいですね…
どの曲も最高くらいしか言葉が出ませんが、とりあえず、特にいくつか心に残ったものの話をします。


ファンタジスタ「島原エレナ」
初日に1番ぶん殴られたのは、島原エレナ(cv.角元明日香)のファンタジスタカーニバルでした。
開演前に知り合いのエレナPから「今日は絶対ファンタジスタカーニバルだから、きたらこれを折って」とUGを手渡されたりしていましたが、まさかこれほど化けるとは思っていませんでした。
私の場合、ライブを見て印象に残るのは大きく2つ「演者の意図や技量の高さで驚嘆する」か「どう表現すれば良いかわからないが、とにかく心が引き込まれてしまう」のどちらかが多いです。今回のファンタジスタカーニバルは後者でした。イントロが流れた瞬間、こじまああああああああ!!とUGを渡してきたオタクの名前を叫びながら折って大暴れするぞと思っていたら、一面に広がる緑の光の海と、輝いたステージを見せてくれる島原エレナがそこにいる、と感じるくらいに一瞬で心が引き込まれていました。小さな体をいっぱいに使って最高のステージを作る島原エレナが、たしかに武道館にいました。


進化することをやめない流星群
2日目といえば流星群でしょう。
ソロパート最終ブロック。アクアリウスの三人が続けて出てくると気がついた瞬間に、誰の何で殺されてしまうのかと待ち構えていましたが、暗転時にギターをアンプに繋いだ時特有のブーっという小さなノイズが聞こえて「あっ、ジュリアのターンだ…」と膝から崩れ落ちていました。
ギターを持ち、武道館のど真ん中に立ち、この日のためにジュリアに見た目を寄せて来た愛美さんの姿は、本当に感無量でした。
流星群は2014年でSSAで見てから、たびたび本当に弾いているのかどうかという議論が起きていましたが、今回のアレを見て、いまだになんちゃってギターだという人はもういないでしょう。間奏のギターソロも全て弾ききったのですから、最初に見た頃から常に進化を続けています。芸に対する妥協を一切しないジュリアというキャラを表現するのに、これ以上のものはなかったのではないでしょうか。


笑顔のPrecious Grain
アイドルマスターミリオンライブのコミカライズで、最上静香は夢をこのように語っています





これを見た私は、きっと静香のソロ曲はキャッチマイドリームだろうと思っていました。そしてついにやってきたウィルゴのソロパートで流れてきたのは、なんとプレシャスグレインのイントロでした。
正直驚きましたが、大きなスクリーンに映る田所あずささんの表情を見て、その驚きは感動に変わりました。なんと、プレシャスグレインを笑顔で歌っているのです。ちなみに、ゲーム内でPrecious Grain を歌うとこんな感じです。





最上静香というと、どちらかというとストイックでしかめっ面をしていることが多いキャラではあります。別に笑わない子ではないですし、むしろ好きなことや楽しいことの前では素敵な笑顔をみせてくれます。ソロ曲においても笑顔で歌うとすればキャッチマイドリームではないでしょうか。しかし、今回の武道館は、最上静香というキャラクターの夢が叶った場所でもあります。もしも、そこに初めて1人で立つ時、最上静香はどう歌うのか。その答えを、田所あずささんははっきりと見せてくれました。これを見た瞬間に、私は最上静香役が田所あずささんでよかったとそう思うことができました。役と向き合って、最上静香ならどうするか、はっきりと見せてくれた笑顔のプレシャスグレイン。この瞬間に関しては、もはや言葉は必要ないものでした。ひとつ夢を叶えた最上静香が今度はどんな夢を追いかけるのか。とても楽しみです。

待ちぼうけのLacrima
なんかもう過呼吸になって倒れそうでした(脳細胞消失)

ミリオンの声優さんは、お仕事の量の関係なのかこの一回にめっちゃ気合い入れてくれる人が多いから、毎回本当に殺されますね。


タイトルの件について
さて、ここから少しというかまあ、めんどくさい話をします。どちらかというと個人的な感傷やわがままの域ですが。
今回、多くの曲を(ほぼ)オリジナルのメンバーで披露するために全ての日程においてサプライズゲストが登壇しました。最終的に全部を見た上で山崎はるかさんの言葉を噛み砕くのであれば、今回の三日間はそれをやるためのもので、そのためのサプライズゲストだったと解釈することができます。ただ、私自身どうしてもどこかに、感じたことを残しておかなければならないように思ったので、ここに書き起こします。

アイマスのライブというのは、普通の声優やミュージシャンのライブとは少し毛色が違うと感じています。アイマスライブは決してアイマス声優のライブではありません。アイドルマスターというコンテンツ」のライブイベントであることが求められます。ただ楽しい、ただ盛り上がればいいというものではなく、演者や運営、そして私たち自身が作品やキャラクターとどう向き合って来て、その瞬間にどのように表現して、これからどんな向き合い方をすればいいのか。それを考えたり感じたり作り上げる場でもあります。

これを前提として、ミリオンライブとはどのような立ち位置かを考えると、ミリオンシアターという小さな劇場からスタートしたコンテンツであり、シアター制という、今までのアイドルマスターにはない可能性を持っています。拠点となる劇場があって、ライブごとに様々なコンセプトやその時その時の出演者によって様々な組み合わせや新しい表現を見せてくれる。その大きな可能性に心惹かれた人がたくさんいる。私自身はそう思っていました。
リリイベなどの、そのために開催されたものを除けば、中野のファーストの頃からそうでしたし、3rd名古屋で改めて私自身ブログにまとめた記憶もあります。たしかにオリジナルメンバーが揃うことがあれば嬉しいのは間違いないですが、別にそれに固執する必要はなく、むしろ他の人、正確には他のキャラを入れた時にどのような化学反応が起こるのかを楽しめる物だと思っています。言ってみれば、その場にあるもので楽しませてくれるおもちゃ箱のようなコンテンツだと感じていました

さて、ここで今回の武道館公演を見てみましょう。日程ごとにユニットを組み、そのための新曲も用意して、武道館という舞台でありながらその根底にはやはりミリオンシアターの公演であると感じた人が多かったのではないでしょうか。だからこそ全てのアイドルに平等に登場のチャンスがあり、誰を好きになっても同じくらい楽しめるのがミリオンライブなんだなと思っています。それがAS、シンデレラ、サイドMという他にも楽しめる場がありながら、あえてミリオンを選ぶという選択肢とる理由の1つでもあると思っています。
なればこそどのような構成になるのか、期待が膨らむものであり、どんな組み合わせの何が見られるのかとワクワクしながら行った記憶があります。

しかし、結果としてはサプライズゲストを盛り込んで、要所は未披露曲を出すことのために調整されたものとなっていました。最初に書いた通り、最初からそういうコンセプトとしてみれば、やるべきことをやってくれたのは間違いないですし、そういう風にみればとても楽しいものだったとは思います。まあたしかに、それこそ最初から全員出るっていってるライブでもない限り、TA曲とかはまあ今後披露されることはないでしょうしね…
ただ、ここで書かなければならないのは、「最初に私が持っていた、ミリオンライブならでは!という期待を、少し裏切られてしまったのでは」ということです。ミリオンライブだからこそのシアター制であり、ミリオンライブならではの楽しみ方を、この武道館という舞台でひっくり返されてしまったことに、正直なところ落胆を隠すことはできません。運営に対してもそうですし、なによりその空気を始まるまでの時点で感じ取ることができなかった自分に対してです。

今回が実際のところ、私の思っていたコンセプトではなく、全員で1つの武道館公演を作るものだというのは初日の時点でなんとなく感じることはできました。集大成という言葉をここに来て押して来たり、サプライズゲストが出て来たりした時点で、「ああ、今回はこういう構成なんだな」と察して、その後はもうそういうものだと判断して楽しむことにはしていました。
ただ、やはり私としてはサンシャインリズムの一員として初日に参加したロコの姿をもっと見ていたかったし、そういう期待に応えてくれなかったのはとても残念だと思いました。なにより、運営がシアター制というミリオンライブならではの良さを捨てているのではないか?という感覚がどうしても拭えませんでした。そのくらい、今回のサプライズゲストには良くも悪くも驚かされました。
せめて、出演者情報を公開した時点で、覚悟を決められるような文言や発表があると、よかったかなぁと思います。

今回はそういうものだと言われればそこまでですが、やはりミリオンライブだからこその部分は大事にしてほしい。こういう考え方もあるんだということを、少しでも誰かに伝えたい。今後のイベントも毎回こんなではちょっと困るなぁという、いくつかの思いを込めて、あえて書かせていただきました。
なんだかんだ、三日間全部見てようやくミリオン4thを余すことなく楽しめる構成になってましたからね…

まあここまでダラダラと書きましたが、どちらかというと私の期待の方向がちょっと間違えていた。相手が後出しジャンケンするぞという顔をしていたことに気がつけなかった、という話でもあります。
最終日は仕事だったのですが、最後の全員曲には間に合うところでLVに駆け込めたので、ミリオンの今後に関してはとても楽しみな発表をリアルタイムで見ることができました。
新しいミリオンライブのスマホアプリがどのようなものになるのか、全くわからない状態ではありますが、ミリオンシアターをまだまだ広げることはできるのかもしれない、という期待は捨てる必要がなかったという結論には至れたので、まだもう少しミリオンスターズの輝きを見ていこうと思います。



あーつかれたおわりおわり。
サンリズムオーケストラでもっとガッシガシにクラップしてドチャクソしたかったとかそんな感想は一切抱いてないです。本当です。