Link!Like!LoveLive!のストーリーの話をさせてください

皆さんこんにちは。

ついにスマートフォンアプリ「Link!Like!LoveLive!」がリリースされましたね。

そもそもどんなゲームなんじゃい!!という質問が来そうですが、今のところ私もストーリーを読むか、わけのわからないプロフィール画面を作るくらいしかできることがないと思っているので、私もよくわかっていません。

 

さて、そんなLink!Like!LoveLive!ですが

 

いやぁ~…………

ストーリーがですね、ものすっごく良かったんですよ…………

 

アプリ内の「活動記録」というモードがいわゆるメインストーリーに今のところ相当しており、主要キャラクターたちの物語が現在(2023.4.17時点)第6話まで展開されています。

 

できるだけネタバレを避けたうえで、何が良かったのかを端的に表すと

 

最高にラブライブしてる

 

という感想です。

ラブライブにまったく触れたことがない人は全然意味わかんないと思うので、もう少し具体的に表現するのであれば「スクールアイドルは、いつでも誰かの希望になっている」という、この作品における基本的な理念が現在公開されている6話までの根底にあるように感じます。

といったところで、そろそろ詳細伏せて話すのも限界が近くなってきたので、ここら辺からネタバレ全開で参ります。もちろん、すでに一般公開されているスマホアプリストーリーくらい好きなように話せよと思わなくもないのですが、ラブライブを知っている人ほど「何も知らずに浴びてほしいキーワード」がいくつも出てくるので、今回はこのような形式で感想を書き連ねていきます。

ではいきましょう。

 

・そもそも、この作品はどんな世界なのか

ストーリーの細かい話を始める前に、そもそもこのLink!Like!LoveLive!に登場する蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブとはどういったものなのか。ストーリーで開示された情報を中心に軽く触れていきます。

蓮ノ空女学院は、金沢の山奥にある全寮制の女子高であり、先日実施されたアプリ内ライブで登場した「103期生」という単語からもわかるように、かなりの歴史がある学校です。

特に、芸能面に特化した学校であるという特色を持っており、なんと「スクールアイドル」という言葉が生まれる前から「芸楽部」という名前で、学生がアイドル活動をしていたという事実が明かされました。この時点で、ほかのラブライブシリーズに登場する学校と比較して、最低でも結ヶ丘並みの歴史がある学校であることがわかります。

そして何より驚いたのが

 

 

蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブは、全シリーズにキーワードとして登場するスクールアイドルの全国大会ラブライブ」に優勝したことのある学校である、ということです。これはさすがにおったまげましたね。ちなみに、この辺の設定はまた後の話で少し意味を持ってきます。

また、この作品には「スリーズブーケ」「DOLLCHESTRA」「みらくらぱーく!」という3つのユニットが登場する(ということになっている)のですが、蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブではこの3つのユニットとそれにかかわる曲や衣装を代々受け継ぎながら活動するという伝統があります。このあたりの設定が今後どのように生かされるのかは要注目です。

ただ、みらくらぱーくとかいうユニットを最初に考えたのはいったい何者なんですかね……

 

・梢、綴理、慈が1年生のころは……

ここは完全にこれまでの設定を踏まえたうえで、明示されていない妄想に近い話をします。

蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブには、今作の時系列の一年前に、まだ当時一年生だった乙宗梢、夕霧綴理、藤島慈の3人が所属していたことがわかる描写があります。

しかし、梢と綴理は「去年の話はしない約束」というやり取りをしていたり、慈にいたっては何らかの理由(多分ケガ)でスクールアイドルクラブから一時的に離脱していることがわかります。

本編に触れればわかるのですが、3人とも本来であれば才能にあふれ、見るものを魅了するステージができるほどの力はあるはずなのですが、仲が悪いわけでもなさそうなのに伝統であるユニットを組むでもなく個別に活動し、明らかに3人が向いている方向はバラバラです。

後述しますが、梢をはじめとして誰もが「やりたいことがあって」蓮ノ空に来ているはずであり、最初からそんな状態なはずがないという仮定の上で考えるなら「何らかの理由があってそのような状態になっている」わけですから、ストーリー開始時点で彼女たちが抱えているもやもやや閉塞感はどれほどの物か、今の時点では想像することしかできません。

そのうえで、花帆やさやかと出会った梢と綴理の世界にどれほどの光が差したのか、止まっていた時計が動き出した感覚がどれほどだったのかは、私の言える範囲でこれから書いていきたいと思います。

 

・花はどこでだって咲ける ~スリーズブーケの物語~

さて、上記がなんといいますか。今回の話をするうえで最低限開示が必要な作品の世界観についてのお話でした。

ということで、まず最初は日野下花帆と乙宗梢のユニット「スリーズブーケ」のお話です。現在公開されている全6話のうち、3話までが主にこの二人の話になります。

 

蓮ノ空女学院1年生の日野下花帆は、ちょっとした事情から生まれ育った長野で両親からやや過保護気味に世話を焼かれる生活をしていました。そんな窮屈な状況を変えるべく、長野から遠く離れた金沢の蓮ノ空女学院への入学を決めます。そこで彼女を待っているのはキラキラした女子高生生活!のはずだったのだが、全寮制で山奥に校舎がある都合上、その生活は本人曰く「監獄」。そんなある日、花帆はスクールアイドルクラブの乙宗梢と出会い、スクールアイドルとしてきらめく彼女の姿に徐々に心惹かれていき……

 

というのが、ざっくりとした二人の物語の出だしです。

この二人のストーリーでよかったところは、とにかく花帆と梢が「大切なことに気づいていく様子」が丁寧に描かれることです。

第1話では、蓮ノ空での生活が、これまでの生活と大して変わらず「楽しいことができない」と決めつけた花帆が転校しよう!と決めるのですが、花帆のハチャメチャなテンションにも慌てずゆっくり本人の話を聞いたうえで、決して意見を押し付けず自分の姿を見て答えを決めてほしいと話をする梢の先輩力にドキドキさせられました。

 

また、そんな梢に次第に心惹かれていく花帆が

転校して楽しいことをしたいと思っていたのは「逃げ」でしかなく、自分の気持ち次第で現実は変えていけると気付くこのシーンはさすがに涙なしには見られませんでした。ここまでの流れも本当にに丁寧で、音楽や演出の効果も相まって、とんでもない名シーンの一つになっています。

まさしく「乙宗梢というスクールアイドル」から花帆は自分で自分の世界を変えられる花はどこだって咲けるという希望をもらい、彼女のストーリーは動き出していったのです。

 

で、ですね。

スリーズブーケの話はまだ終わりません。花帆が梢に希望をもらったように、梢も誰かに希望をもらっています。

 

そもそも、乙宗梢がなぜスクールアイドルを志したのか、それは

 

はい反則~それはずるで~す(号泣)

 

初めて感じたトキメキに自分も近づきたくて、親からも反対されたがきちんと説得してスクールアイドルをやるために蓮ノ空に進学したという話はさすがにずるです。

しかし、先ほど書いたように、そんな夢を描いて入学したはずの蓮ノ空のスクールアイドルクラブで待っていたのは「去年の話はしない」と決めなければならないほどの現実だったわけです。

そして、そんな彼女の前に現れた日野下花帆という人物は、彼女にラブライブ優勝をもう一度夢見させるほどの衝撃でした。

 

まじめでコツコツと積み上げたものを表現することしかできないと自分を評する梢は、自由奔放でそれこそが本人の魅力である花帆を直属の後輩としてきちんとコントロールするべきか、あるいは本人のしたいがままに任せるべきなのかという葛藤にぶつかります。

スクールアイドルとしての活動は楽しいものだが、見る人に良いものを届けるためには苦労を積み重ねる必要もあるということに自ら気付いた花帆に対して、一旦は本人の希望するように厳しい練習メニューを課しますが、それが空回りした花帆はオーバーワークで体を痛め、それが原因となって満を持して参加するはずだった二人のライブは中止となってしまいます。

これに、花帆は「梢先輩を失望させた」とひどく落ち込んでしまいますが、そんなときに部室においてあった一冊のノートを見つけます。

 

それは、蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブに代々受け継がれているノートで、そこにはまさに今の花帆と同じような悩みを抱えていた、ずっと前の先輩の書き込みや、今まさに花帆とどう向き合えばいいか悩んでいる梢の書き込みもありました。

これを見た花帆はようやく、きちんと梢と向き合わなければならないと気付き、お互いにどうして失敗してしまったか、これからどうしていきたいかを正直に話せる関係になることで、本当の意味で「花帆と梢のスリーズブーケ」は、今まさに産声を上げたのです。

 

「どこだって花咲ける。小さな星の光だって掴めるかどうかは自分次第」という、現状を変えるのはいつだって自分の心がけ一つなんだという希望を梢からもらった花帆

ラブライブ優勝」というあこがれに近づくために入学した蓮ノ空だったが、そこで待っていたどうしようもない現実を変えてくれるかもしれない新しい力という希望を花帆からもらった梢

 

Link!Like!LoveLive!は、以前から「今」を切り取り、ともに歩んでいくという言葉をテーマとして掲げていました。

この二人の物語はまさしく、「新しい希望」に出会い、スクールアイドルとしての時間が動き出していく様子がじっくりと描かれている、そんなストーリーになっていると感じました。

細かいところはかなりすっ飛ばしたので、ぜひご自身の目と耳で感じて、自分なりの感想を持ってほしいなと思ってるんですよ本当に。

 

とか何とか言ってたらもう結構書いちゃったので、今回はここまでにします。

残り3話で描かれたDOLLCHESTRAのお話はまた次回にします。

「希望」がテーマだったスリーズブーケに対して、DOLLCHESTRAは「居場所」とか「自信」とかがテーマだったかなぁ…?と思います。細かい話はまた次回といううことで。では、また。

さようなら~。