765ミリオン合同ライブから感じる、アイマスの新しい試みとそれへの向き合い方

先日武道館にて二日間行われた『THE IDOLM@STER 765 MILLIONSTARS HOTCHPOTCH FESTIV@L!!』に参加された皆さん、本当にお疲れ様でした。
おそらく色々と感じるものはそれぞれにあったことかと思いますが、私自身の感想を一言で表すなら

これをやるミリオンライブが見たかった

の一言が最もしっくり来る、そういうイベントだったと思います。表題の件については後半で触れますが、その前にざっくりと振り返りをしていきましょう。セトリ以降は高まったオタクの感情が爆発してるだけなのでさっくりと読み飛ばしてもらって構いません。

1日目

1.Welcome!! 765 MILLIONSTARS
2.神SUMMER!! 平田宏美, たかはし智秋, 上田麗奈, 近藤唯, 戸田めぐみ
3.アニマル☆ステイション! 沼倉愛美, 原嶋あかり, 小笠原早紀
4.きゅんっ!ヴァンパイアガール 近藤唯, 伊藤美来, 渡部優衣
5.スタ→トスタ→伊藤美来, 夏川椎菜
6.HOME, SWEET FRIENDSHIP 中村繪里子, 原由実, たかはし智秋, 平山笑美, 大関英里, 近藤唯, 原嶋あかり, 野村香菜子, 戸田めぐみ, 桐谷蝶々, 渡部優衣
7.I Want 中村繪里子, 愛美
8.黎明スターライン 野村香菜子, 小笠原早紀, 麻倉もも
9.スマイル体操 仁後真耶子, 平山笑美, 上田麗奈
10.愛 LIKE ハンバーガ原由実, 大関英里, 野村香菜子, 渡部優衣
11.PRETTY DREAMER 沼倉愛美, 平田宏美, 仁後真耶子, 山崎はるか, 郁原ゆう, 上田麗奈, 愛美, 南早紀, 伊藤美来, 小笠原早紀, 麻倉もも, 夏川椎菜
12.I'm so free! たかはし智秋, 平山笑美, 桐谷蝶々
13.shiny smile 沼倉愛美, 南早紀
14.KisS 原由実, 麻倉もも
15.DIAMOND DAYS MILLIONSTARS
16.ToP!!!!!!!!!!!!! 765PRO ALLSTARS
17.キラメキラリ 仁後真耶子, 原嶋あかり / ギターソロ: 愛美
18.アマテラス 原由実, たかはし智秋, 郁原ゆう, 南早紀
19.Raise the FLAG 中村繪里子, 沼倉愛美, 平田宏美, 仁後真耶子
20.ザ・ライブ革命でSHOW! 山崎はるか, 郁原ゆう, 大関英里, 愛美, 桐谷蝶々, 夏川椎菜
21.Beat the World!! 平田宏美, 戸田めぐみ
22.ハルカナミライ 中村繪里子, 山崎はるか
23.カーテンコール 765 MILLIONSTARS
24.Brand New Theater! 765 MILLIONSTARS
25.THE IDOLM@STER 765 MILLIONSTARS

2日目

1.READY!! 765 MILLIONSTARS
2.MEGARE! 若林直美, 駒形友梨
3.Sweet Sweet Soul 稲川英里, 田村奈央, 渡部恵子, 高橋未奈美
4.リフレインキス 小岩井ことり, 諏訪彩花
5.Understand? Understand! 釘宮理恵, 渡部恵子
6.Shooting Stars 若林直美, 浅倉杏美, 下田麻美, 田所あずさ, Machico, 雨宮天, 角元明日香, 駒形友梨, 藤井ゆきよ, 浜崎奈々, 阿部里果, 山口立花子
7.マリオネットの心 長谷川明子, Machico
8.arcadia 今井麻美, 雨宮天, 香里有佐, 小岩井ことり
9.99 Nights 長谷川明子, 釘宮理恵, 山口立花子
10.Little Match Girl 浅倉杏美, 雨宮天, 駒形友梨, 阿部里果
11.Eternal Harmony 今井麻美, 長谷川明子, 釘宮理恵, 稲川英里, 田村奈央, 香里有佐, 渡部恵子, 小岩井ことり, 諏訪彩花, 末柄里恵, 高橋未奈美, 中村温姫
12.ココロ☆エクササイズ 田所あずさ, 藤井ゆきよ, 中村温姫
13.求ム VS マイ・フューチャー 下田麻美, 浜崎奈々
14.メリー 若林直美, 浅倉杏美, 田村奈央
15.DIAMOND DAYS MILLIONSTARS
16.ToP!!!!!!!!!!!!! 765PRO ALLSTARS
17.おとなのはじまり 香里有佐, 末柄里恵, 高橋未奈美, 山口立花子
18.Honey Heartbeat 長谷川明子, Machico, 角元明日香, 藤井ゆきよ
19.俠気乱舞 今井麻美, 浅倉杏美, 下田麻美, 釘宮理恵
20.待ち受けプリンス 角元明日香, 浜崎奈々, 阿部里果, 中村温姫
21.ジャングル☆パーティー 若林直美, 下田麻美, 稲川英里, 諏訪彩花, 末柄里恵
22.アライブファクター 今井麻美, 田所あずさ
23.カーテンコール 765 MILLIONSTARS
24.Brand New Theater! 765 MILLIONSTARS
25.THE IDOLM@STER 765 MILLIONSTARS

んー…まあなんと言いますか、基本的には文句のつけようがない感じですね。1日目2曲目の神SUMMERのイントロがきた瞬間に、理由は後述しますがこのイベントは勝利確定したなと思いました。他の曲も私がアイドルマスターSPからのオタクなので、楽しい以外の感情をすべて握りつぶされてしまいましたね。全曲個別に感想を書き始めると多分前後編くらいになってしまうので、いくつか抜き出すとまず

スマイル体操とキラメキラリ、まああああああ~…泣きましたね。今回は最終ブロックと集合曲以外は誰が出てくるのかを事前にスクリーンで写すことで会場のボルテージを高めていたんですが、スマイル体操の前にやよい麗花海美の3人が来た瞬間に叫びましたし、そこからのスマイル体操の掛け声で感情ぐっちゃぐちゃになっちゃいましたね。衣装の765学園ジャージもまたよくってですね、仁後ちゃんがチャック全開だったあたりがもうあぁ^~やよいなんじゃぁ^~という感じでもうこのへんで来てよかったなぁという気持ちでいっぱいでした。キラメキラリはDIAMOND DAYSとToP!!!!!!!!!!!!!という、そろそろ締めにはいってないか?という選曲が来てるのにまだやってないユニットあるが…?と少し困惑していた直後の

「キラメキラリ!いっくよ~!!」

だったので、完全に理性が蒸発してしまいました。やよいと育の組み合わせだし、まあ最近ミリシタ(ミリオンのスマホゲーム)でイベントをやってたぐっすりさんでしょ~なんてヘラヘラしてたら、仁後ちゃんの掛け声がまた飛んできましたからね。これはそら、ぶっ飛びますよ。目の前に作法として用意しておいたサイリウムをまとめて蹴って折る寸前でした。アイマスに出会ってからようやく仁後ちゃんが歌うフル尺のキラメキラリを聞くことが出来たので、とりあえず死ぬまでになくしておきたかった未練の1つが解消されました。また一歩死んでもいい状態に近づきました。でも、二人組みでやっても後半流石に息切れしてたので、やっぱ765単独は万全の状態であると信じて、もう一回聞きたいなぁという感じです。

後やはり1日目で個人的に外しちゃいけないのはRaise the FLAGなんですよね。メンバーがアイドルマスターSPパーフェクトサンなんですよね。さっきも書きましたが、アイマスPとしての私はこれで生まれ育ったんですよ。その4人が「新しい時代掲げろ」なんて歌うんですからまぁ…ここでも泣いてましたね。それから、仁後ちゃん最初はあんまり声でてない感じも少しあったんですけど、キラメキラリで変なスイッチはいったのかRaise the FLAGの最後にシャウトしてたんですよね。これ、本当によかったです。正直こういうライブってやってる側は台本通りに淡々とこなすのが多分普通で、こっちから見たら爆発してるようでも案外既定路線だったりすると思うんですよ。それでも、そういう台本を用意してくれるだけでも嬉しいし、万が一本人から溢れ出したものだとしたらそれはもう言うことがないんですよ。だから、それだけであの曲のあの一瞬はもう忘れられないと思います。
なんか曲の感想というよりは仁後ちゃん絡みの感想に寄ってきてますね…ま、いっか。

2日目の話しようと思ったんですけど、もういいですねべつに。
中村温姫はもうちょっと練習してきてくれよな~たのむよ~
この辺からタイトルの話ししましょうかね。



・結局、THE IDOLM@STER 765 MILLIONSTARS HOTCHPOTCH FESTIV@L!!とはどういうイベントだったのか

このイベントが告知された当初から事前に何度も出てきていたキーワードとして「ごった煮」と言うものがありました。これの解釈で色んな人が様々な意見を持っていたと思います。終わってみると、今回のライブはアイマスの歴史を振り返ってもあまりやってこなかった、新しい試みがコンセプトの主軸として構成されたイベントだったのかなと思います。一言で言うと

765プロライブシアターを現実に召喚した

という言葉で言い表すことができると思います。このライブに参加した多くの方はスマートフォンアプリのミリシタをプレイされているかと思います。ちょっと想像してみてください。あの劇場では日々どんなイベントが行われているのであろうか。
平日は流石に空いてないと思いますが、週末となるとシアターに所属する52人のアイドルが日ごとにかわりばんこで登壇し、その日その日に毎回異なる様々なコンセプトをもとに色々な組み合わせで曲を披露したり、様々なトークを披露していることでしょう。今回のハッチポッチフェスは、まさにこれをやってくれたのだと思います。結構前からこういうのをやってくれと思っていたのですが、今回ついに本気で765プロライブシアターを作り上げてくれました。1日目2曲目で私が勝利を確信したのはこの辺が理由です。1曲目が全員での集合曲なのはお作法の範囲内として、2曲目にAS組とミリオン組を混ぜつつコロムビア曲を披露する。この時に私はもう今回のごった煮というコンセプトが私の待ち望んでいたものだと確信しました。あとはもう、流れに身を任せるだけでしたし、1日目が終わったあとも身内と「これ明日のセトリ予想するだけ無駄だな!ガハハ!」なんて言い合ってました。事実、2日目もまあ頭のおかしいセットリストですからね…

実際問題として、こういうライブはアイマスというコンテンツである以上そんなに簡単にはやれないと思います。もし仮に765プロライブシアターが存在し、そこにミリオンライブのアイドルたちが実在していたら可能なのですが、現実のアイマスガールズの本職は声優であり、決してアイマスだけが仕事ではありません。となれば、ライブイベントはせいぜい年に1回。頑張ってもちょっとしたイベントを含めて年に数回でるのが限界でしょう。だからこそ、周年ライブは大切な場であり、これまでの振り返りとともに最新の曲を披露することを主軸に動く場にならざるを得ません。

では今回のハッチポッチフェスはどうだったかというと、今年の3月に同じ武道館で4周年ライブをやったかと思えば、ほぼ半年ほどでまたこうして大きな規模のイベントを開催してくれています(出演される方の負担は想像を絶する物でしょうが…)。普段ならありえないタイミングでの大規模イベントだった以上、普段と同じことはしないだろうと思っていましたがまさかここまで徹底してくれるとは思いませんでした。ミリオンのライブを一回潰されたなんて言葉もちらりと見えましたが、これはそういうものではなく、本来ならばありえないボーナスステージのようなものだと私は感じました。

それに、このようなコンセプトのライブは、アイマスの他のコンテツ単体ではおそらく出来ません。世界観がそれを許容するように出来ていないからです。765AS組が765単独ライブでミリオンアイドルの曲を歌うことはおそらくないでしょう。シンデレラやサイドMにミリオンアイドルの曲が出てくることもありえないでしょうし、765AS組が入り込んで一緒に歌うこともないでしょう。アニメなどを見るに世界がつながっているような描写はありますが、それぞれは基本的に独立した世界観であり、流石に他所様の曲をメインにしたイベントは組めません。765曲をやるとしても専用のカバーコーナーくらいが限界でしょう。AS組が参加したら多分山賊かなんかになってしまいます。そんな中で、ミリオンアイドルだけは、自分の曲も他のミリオンアイドルの曲も765AS組の曲もやっていいんです。なぜなら、同じ劇場の仲間だからです。もちろん、シンデレラやサイドMのオリジナル曲がでることはそりゃありえませんが、それ以外はどんな組み合わせでなにをやるのか、蓋を開けるまでわからない。そういうおもちゃ箱のような組み合わせの遊びがミリオンライブがもつ、独自性の1つだと思います。ハッチポッチフェスはこのミリオンならではの独自性に極振りをしたイベントだったといえます。アイドルマスターという巨大コンテンツの中で生きていくために必要な、他にはない武器の1つとなるでしょう。

・我々はどう向き合うべきか

こまかいところは置いておいて、今回のハッチポッチフェスは私がこれまで参加したアイマスライブの中で、私が一番やってほしいと思っていたことをそのままやってくれたので、主観的な評価としては過去最高のイベントだったと思います。
ただ、この形式のイベントはミリオンライブだからできているのと同時に、ミリオンライブだからこそ吹き出しうる弱点も抱えています。3rd名古屋の後の感想でこの話をしたのですが、アイマスは曲とキャラクターが密接にリンクしており、そこに大切な思いを抱えている人がたくさんいると思います。その気持から外れることをされると憤りを感じてしまう人が少なからずいることでしょう。公式との解釈違いというのは往々にしてありうることですが、ミリオンライブはなにが起こるかわからないからこそ、公式との解釈違いが発生する可能性も高いという側面は否定できません。実際にそれをリアルタイムに突きつけられて憤りを感じる人の気持ちもわかります。
ただ、前述したとおり今回のイベントは本来ならばまずありえないタイミングでの大規模イベントでした。今回はあくまで「こういうこともできる」というお披露目だったと考えて、一旦刃を収めてほしいなというのが正直なところです。シアターアクティビティーズシリーズと言った、それなりの苦難を乗り越えて得た役から来ている曲などもミリオンライブにはありますが、それらは独占権ではなくあくまで「最初に披露する権利」くらいに思っておくのが落とし所としては丁度いいのではないでしょうか。現に今回のライブでも本当に大事な個人曲ではきちんとオリジナルのメンバーを参加させているのがほとんどです。奪われたという感覚で怒るのではなく、他のアイドルならばこうやって表現するのかという、可能性を感じる方向に考え方を変えているのはどうでしょうか。
今回のハッチポッチフェスのような形式のライブはミリオンだからこそできることです。まずはそこに込められたメッセージや可能性を大切にしてほしいとは思います。担当の曲を奪われた…ではなく、自分の担当アイドルがどんな曲を歌うのか。どんなふうに歌うのか。そういったことを考えるのってめちゃくちゃ楽しいと思います。繰り返しにはなりますが、今回のイベントは「ミリオンライブなら、やろうと思えばこういうこともできる」ということを見せてくれた、アイマスにおける全く新しい試みの1つだったのではないでしょうか。

コンテンツとの向き合い方は人それぞれであり、唯一の正解というものは多分ありません。むしろ、公式が提示した物以外不正解のコンテンツなんてこっちから願い下げです。なので、「公式はこういわれたけど、私はこう思うんだが…」というその気持も絶対に不正解ではありません。ただ、公式の出してきたものもあなたの気持ちと同じ価値を持つ、コンテンツへの向き合い方の一つの形です。これをぶつけ合うと待っているのは痛みだけです。せっかくお互いに楽しんでいるのにそんな結末で終わらせるのはもったいないです。せいぜいお酒の席でわかってくれる人とだけ共有して、他に沢山あった良かったことに思いを巡らせることを強くおすすめします。
私自身今回のイベント中は大半理性が蒸発していましたが、思うところがなかったとはいいません。改めて思い出すと首をかしげるポイントはそこそこにあります。ただ、今回はたまたまそういう解釈もあるのだなと気付いただけであり、自分の持つ気持ちに答えてくれるタイミングもきっとあると思います。ミリオンライブはそれをやってくれるコンテンツだというのが今回のライブでだいぶ伝わってきたのではないでしょうか。いつかきっとその順番は回ってきます。それだけの可能性を十分に示してくれたイベントだったと、私は断言できます。

2日目に発表された5thライブでは、周年ライブならではの部分をしっかりと見せてくれることでしょう。それはそれで私も死ぬほど楽しみです。ただ、3年に一回くらいでいいから今回のようなやつもたまーにやってほしいですね…あるいは、このコンセプトをCDやら何やらに詰め込んだへんてこなアルバムとか、そういうのたまにでいいから欲しいなーと思いますね…
ライブの会場限定CDとかそんな感じじゃないですか。もっと頭のおかしいことやってもらって全然いいと思うんですよね…



と言った感じで、なんとなく書きたいことはまとまったような気分ではあるので、この辺にしたいと思います。

最期にお願いというかおすすめと言うか、周知の方も多いとは思いますがアイマスライブへの意見はとにかく「アンケートに書きましょう」まじで多分コレくらいしか我々の声を届かせる方法はないです。書きましょう。ついでに粗品をもらっちゃいましょう。

ではそんな感じで。
またお会いしましょう。