アイドルマスターステラステージは文字通り765プロの「新たな物語」という話

ニューイヤーライブ初星宴舞が終わってすぐにPS4とステラステージを買ってきました。理由は前回のブロマガに書いたので割愛します。
そして、サクッとまずは高槻やよいで一旦EDまでいったので、感想を書きます。
マジの核心やオチにはなるべく触れないつもりですが、それでも多分

ネタバレはある

ので気をつけてください。







まあ、ネタバレと言っても各アイドルのストーリーは公式PVであらすじが紹介されていて、どんな話になるのかなんとなく想像できる人は多いのではないかと思いますが、念のため見たくない人にはおすすめしない方向で行きます。
ちなみに、EDまでダッシュでやれば2日位で終わります。やりこみ要素は殆ど触れませんが、各アイドルごとのストーリーのボリュームはそこそこなので、まじでネタバレ無理って人はすぐにプレイしてきてください。








そろそろいいですね?始めますよ?










ゲームそのものとしての評価はまあ普通です。
クリアだけなら難易度はかな~りカジュアル目です。ひたすらライブやってればクリアは出来ます。その割に、ストーリーがそこまで大量というわけでもないので、やりこみ要素に興味がない人は正直すぐ飽きちゃうかも…とも思いました。
ただ、ゲームクリアまでの道のりは1つではないので、自分なりのストーリーとかを勝手に保管できるタイプの人(要するにアイマスに向いてる人)であれば手軽めに楽しめると思います。

じゃあ、なんで今こんな文書いてるのかというところで、早速タイトルの件に行きましょう。
さっきも書いたとおり、このゲームはアイドル一人分のプロデュースは割とすぐ終わります。アイドルのランクを上げていき、一定の条件をみたすことでSランクアイドルになれます。この時点で一旦ゲームは終了となりエンディングが流れます。ですがそれが終わると、自分にはまだまだ他のアイドルもいるぞという具合で、ゲーム終了ではないですよーという流れになります。要するに、全員Sランクにするまで続けんかいという話なわけです。
ちなみに、やよいのストーリーは公式PVにもあるように、やよいの父が定職についたため、これからどうしよう…と悩むのが主軸になっています。簡単に言うと、これまでのアイマスでやよいが達成しようとしてきた目標(いっぱい稼いで家族を楽させる)がなくなってしまたわけです。コレに対してやよいがどう向き合うのかは、是非本編をプレイしてほしいです。ストーリーそのものは、身内びいきもあるかもしれませんが結構泣きそうになりました。けど、終わって少し考えると「なぜこのタイミングでこのストーリーなんだ…?」というところが少し引っかかりました。ついこの間ニコ生でミリオン3rd幕張の映像が流れましたが「765プロの未来はここにある」とか断言しましたからね。765プロってもはや何なんだって状態ですよ。
そこで、自分なりに腑に落ちたのがタイトルにある「新たな物語」というところです。この「新たな物語」というキーワードはパッケージ裏にも書いてあります。

まず、アイマスという世界の物語はもはや

単純に繋げることが不可能なくらい分岐し、沢山の人の解釈が入り込む余地があります。

765プロだけでなく、ミリオン、シンデレラ、サイドMと、もう全部追いかけるのは相当きつい状態になっています。しかし、その中で765プロはすべての世界に顔を出し、それぞれの世界で明確な役割を背負っています。そして、再度言いましょう。

最近の765プロと昔の765プロを単純に繋げることはもう不可能な状態になっていると思います。

無印の頃の765プロと、ミリオンやシンデレラに存在する765プロはもはや別物と断言してもいいくらいかもしれません。ここで困ったことが起こります。765プロのアイドルを担当していたプロデューサーにとって、今の765プロと昔の765プロはどちらも確かに存在し、なかったことには出来ないはずです。ではどうするか…という問題に対する答えがこのステラステージなのだと思います。
怒らないで聞いてほしいんですが、765プロの物語は「劇場版アイドルマスター」の頃に一旦の終わりを迎えていると私は思っています。無印やアイマス2くらいまでのストーリーをすべてまとめて、一旦の区切りを作ったのがあの作品だと思っています。つまり「劇マス以前」と「それ以降」のどの時期でアイマスに触れたかによって765プロの見え方は変わってきているはずです。「以前」の人にとっては、たくさんの苦難を乗り越えた上で成長した、自身が手塩にかけたアイドル。「以降」の人にとっては、なんかよくわかんないけどミリオンやシンデレラのアイドルより一歩前を行くアイドル。と言ったところでしょうか。
この「以前」のプロデューサーと「以降」のプロデューサーが、これからも同じコンテンツを追いかけ続けるためには、アイマスの根底にあるはずの765プロに対する認識が食い違っていると、同じテーブルで会話をするのに必要な暗黙の了解の部分で衝突が起こってしまいます。定義の段階で齟齬があるので、話し合いができなくなってしまいかねません。この食い違いを解消するために、ステラステージで「新たな物語」を展開したのではないでしょうか。
「以前」の人にとっては、自分とともに苦難を乗り越えた先にもまだまだ新しい挑戦が待っていた。「以降」の人にとっては、765プロのアイドルはこういう道のりで自分たちの担当アイドルよりも一足先に進んでいるんだ。同じストーリーを地続きになっている「未来」として見るのか、自分たちの後ろにすでにあった「伝説」として見るのか。どちらから見ても耐えられるような作りになっています。つまり、アイドルマスターのこれからを語るために、あえて最近アイマスの世界に触れた人のためにも、新しい765プロの物語を提示したのではないでしょうか。
ちなみに、これは「リセット」ではないと思います。ステラステージに出てくる765プロのアイドルは全員ある程度「以前」に抱えていた問題を解決ないしは打開の糸口を掴み、その上で「新しい物語」に進んでいます。なので、「以前」の話をまるでなかったことにしているという考え方はあまり適切ではないというか、そんな悲しいことを言う必要はないと思うなぁという印象でした。
また、このステラステージのストーリーで終わりなのか?という疑問に対しても、私はNoと言い切ります。アイマスのゲーム本編はあくまでプロデューサー一人一人とその担当アイドルの物語のための「原典」です。ここからどう広げるかは受け取り手に任されてますです。これは今までもそうでしたし、これからもそうでしょう。あくまで「あなたのプロデュースのために必要な土台」という枠からは逸脱していません。だからこその「新しい物語」なのです。「以前」の人も「以降」の人も、この物語から過去にも未来にも伸ばしていい。なんならパラレルを作ってもいい。そういう作りになっています。

まとめると

これからのアイマスのために必要な、新しい原典

だと思います。表現としては矛盾しているような気がしますが、プレイした感想としてはこれがしっくり来る表現かなと思います。初星を踏まえた上でプレイすると結構涙腺に来ますので、765プロ生まれミリオンシンデレラ育ちみたいな、昔は765プロに触れてたけど最近ご無沙汰だな…という方は、是非プレイしてみてください。成長した自分の担当アイドルの新しい物語を楽しんで、その後で

詩歌とか言う超弩級の核爆弾

との戦いを楽しみましょう。

おしまい。