虹ヶ咲学園アニメーション研究会活動報告 その4

どうもこんばんは。ぬこもやしです。
では、いつものヤツ、やっていきましょう。

という感じで、今回は愛さん回だったので

天王寺の話が9割です






いやあのですね、なんでかっていうとですね。
いや実際4話もよかったんですよ。何がよかったかというと、構成がもうめちゃくちゃうまい。3話まででとりあえず細かい話は置いといて「とにかく同好会を再始動する」という話のために時間のほとんどを使っていたので、(どのくらいいるかはわかりませんが)虹ヶ咲から初めてラブライブに触れました!という人のための細かい説明がかなり省かれていたんですね。

特にスクールアイドルとは何ぞやとか、スクールアイドル同好会って何する部活なのとか。そういう世界観を共有したうえで展開される話はやはりその分だけ見る人の気持ちに届きます。
何をどのくらい書くかというのは監督なりシリーズ構成のかたが塩梅を決めるものなのですが、虹ヶ咲の4話はそういった「世界観の話」をしながらも同時に「愛さん回」としての役割もしっかり果たしているんですね。そこらへん細かくやり始めるとめんどくさいので割愛しますが…

それでですね。
私、気づいちゃったんですよ…

6話の天王寺回(暫定)が

ド級のクソデカ感情大爆発回

になる準備が進んでるな…って。順を追ってやってきますね


天王寺のキービジュアル



いやまずですね。これがアニメ放映直前くらいに公開された各キャラのビジュアルなんですけど



いや、あの…


君なんか写真と顔違わない?!?!!?!?!!?!?!?

ってところからアニメの話は始まってるんですよね。
もう、この際ここの話は(一応)この先のネタバレになるので伏せますけど、すでに天王寺のオタクの感情はもうハチャメチャなんですよ。


・4話までの天王寺
初登場から愛さんと必ずセットで登場していて、細かい説明がなくても「愛さんと仲がいい」というのがわかるようになっています。
その関係で、4話でも愛さんと一緒に同好会の練習に参加している描写がされていますね。

ここがさっきの話にちょっと関連していて、同好会の練習シーンを描くことで「同好会がどんな活動をしているのか」や「各キャラの現状」や「その中での愛さんの活躍(4話における重要ポイント)」を同時に描いています。
しかもそこに天王寺の要素として「体めっちゃ固い」「インドア趣味」「スクールアイドルとして大切だと思っていること」などの天王寺個人の描写もしっかり混ざっています。
これが、最初から愛さんと仲良しだということをちゃんと描いてるから無理なく各シーンに挿入できるわけです。






・これからの天王寺
さて、ようやく本題です。
天王寺が4話までで、愛さん以外にまともにほかのキャラと会話をしているシーンは実は数えるほどしかありません。
1話の侑ちゃん(あと一応歩夢)
3話の中川菜々
4話のせつ菜とエマ
です。

特に重要なのが4話のエマとの会話です。
ちなみに対中川ははんぺん保健所行き一歩手前の緊急事態だったことと、4話の対せつ菜はせつ菜が勝手にまくし立ててるのでこれから話すようなことは問題視されません。





「同好会はどう?」

と質問するエマに対して

「楽しい」

天王寺が表情を変えずに返答するのでエマは首をかしげます。
本人の言うように天王寺「感情を表情に出すのが苦手」というのがここではっきりと提示されます。この時は愛さんが近くにいてすぐにフォローしてくれたので、「楽しんでくれてるならよかった」と天王寺が本当に楽しいと思っていることがエマにも伝わりました。

しかし、「気持ちをうまく伝えられなくてごめんなさい」と謝るセリフがそのあとに出てきます。このやり取りが提示されるのはめちゃくちゃ重要だと思っていて、「描かれていないだけで、こういったやり取りが同好会の中ですら何回も行われているんだろうな」というのは容易に想像ができます。
誰かが天王寺に何かを投げかけて、その都度返事はするものの表情は変わらないのでうまく気持ちが伝わらない。だから相手は少し困ってしまい、その都度天王寺は「ごめんなさい」をして説明をしなければならない。
ちょっとしたことかもしれませんが、その負担は決して小さいものではないでしょう。

ちなみに、唯一の例外は侑ちゃんです。皆さん、一話でのやり取り覚えてますか?
天王寺が「質問されて少しびっくりしただけ」というったのに対して侑ちゃんは笑顔で「そっか。ならよかった」と答えます。
もうすでに侑ちゃんが持つ人並外れた共感力や観察力はすでに語るまでもないことだと思いますが、そのおかげで1話の天王寺は侑ちゃんを困らせずに済んでいたわけです。同時に、侑ちゃんが持つパフォーマンスの伏線にもなってたんですけど。

かすみんによるスクールアイドル概論では、参加していたしずくと愛さんと天王寺「スクールアイドルとして必要なことは?」という質問がされています。
そこで、天王寺は「ファンの人と気持ちをつなげる事」、しずくは「自分の気持ちを表現すること」と答えています。
「必要なことは?」と聞かれて答える内容ということは、それは大なり小なり回答者にとって「自分に足りないもの」であるといえます。つまり、天王寺はほかの細かいことはさておきまずは「気持ちをつなげたい」と思っているにもかかわらず、同好会の中ですら気持ちをつなげられずごめんなさいを繰り返しているわけです。
これは、相当やばいストレスですよ…?日々のちょっとしたやり取りですら自分の理想からかけ離れていると自覚させられているわけですから。
まあ、愛さんは「わからない」っていう、ある程度何でもできるから逆に何していいかわからないとかいう一番やばい回答だったり、しずくも自分の気持ちを表現できてないんだ…ってなりますけど。

閑話休題、ここまでくればもう何となく見えてきましたね。
要するに、今までの天王寺はあくまで、愛さんがすぐ横にいたから大きな問題が起こっていなかっただけであり、これから天王寺は4話でも描かれた通り「ソロ活動をするスクールアイドル」として動き出さなければなりません。その時のステージ上は、すぐ隣には愛さんも侑ちゃんもはんぺんもいません。彼女一人の力で「気持ちを伝える」必要があります
これをどうやって解決するのか。そして、その時に見える景色というのが一体どんなものなのか。

想像するだけで…あ、うあぁ…


気になりすぎて、3時のおやつものどを通らない生活を強いられています…

いやまじで、天王寺回見終わったらその晩は要介護者になってしまうかもしれません。

といった感じで、天王寺の話に全振りしましたが実はこの虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会とかいうアニメは、随所にこういった伏線というかネタ振りが隠されている(ような気がする)わけなんですね。
ちょっとしたセリフや表現の一つ一つに、意外なほどの情報が詰め込まれているので、改めて見返してみるのも面白いと思います。

では、今回はこの辺で
また次回お会いしましょう。