劇場版ガールズアンドパンツァーを、巷で噂の立川シネマシティ極上爆音上映で見てきた

泣いた

すっっっっっっっっっごい面白かったし極上爆音上映もめっっっっっっっっっっちゃ良かった


・ガールズアンドパンツァーとは
ガールズアンドパンツァーとは、2012年10月よりテレビ放送されたオリジナルアニメーション作品です。スタッフの気合が入りすぎたせいか、当初1クール全12話予定の内2話が総集編になり、(変わり種ではあるが)スポ根部活ものでありながら、最後の試合が放送に間に合わないというなかなかのやらかしっぷりを見せた本作品ですが、作画、音楽、声優の演技その他、あらゆる点での高いクオリティによって、高い人気を得ることに成功。深夜枠だったはずなのに放送延期となってしまったラスト2話は22時からの放送枠に入るなど、当時の人気ぶりがわかる逸話も残っています。

ちなみに私は放送当時はぜ~んぜん興味がなかったのですが、ラスト2話が間に合わないという話題につられて追いかけたところ、なぜこれをもっと早くに見てなかったのかと過去の自分を殴りたくなりました。


・ファンムービーでありながら新規への配慮も忘れない劇場版ガールズアンドパンツァー
ということで今回公開された劇場版ガールズアンドパンツァーですが、TV版のストーリーの続きにあたる内容になっています。
テレビシリーズで出てきた対戦相手の高校のメンバーも多数登場し、テレビシリーズのファンならば思わず「おぉ!」と思うようなシーンが多数盛り込まれています。一方で、新規の方向けに冒頭3分でテレビシリーズのあらすじを話してくれたり、これまでのストーリーを知らないと困るような、既存キャラの深い掘り下げはそれほどありません。これまでのファンもこれからのファンも楽しめるような、そんな作品になっています。

あくまで、大洗女子学園が再び廃校の危機に陥り、それに立ち向かう少女たちの物語であり、正直言ってだれか特別な主人公がいるわけではない。そんな感じがしました。なので、実のところ「TV版の頃からこのキャラが好きで、このキャラの活躍がもっと見たい!」って思ってると意外と肩透かしを喰らいます。どのキャラにも見せ場はあるのですが、あくまでストーリー全体の中で、少しの間スポットライトを浴びるという程度です。
別に私の嫁であるところの武部沙織さんがあんまり活躍しなかったとか、無線の調子が悪いのをさっと直したとか、そんなくらいしか見せ場がなかったとかそういう話がしたいわけではないんですよ?本当ですよ?










・全ガルパンファンを泣かせた少女、河嶋桃
各キャラの活躍がストーリーの都合上かなーりフラットになっている中、桃ちゃん成長に私はぼろぼろ泣いてました。




大洗女子学園生徒会の広報である彼女は、作中ではどちらかと言うと基本的に足を引っ張るタイプのなんちゃって参謀キャラです。TV版初期ではチームの頭脳として仕切ろうとするも西住殿にしれっと丸めこまれたり、生徒会チームの砲手を務めるもろくに相手に当てたことはなかったりという、そんな感じのキャラです。
人前ではとにかく生徒会としての威厳を保とうとしますが、同じく生徒会役員の柚子ちゃんや会長の前になると弱さをさらけ出し、途端に泣き虫になる憎めない奴なんです。
そんな彼女ですが、今回の劇場版では大洗女子学園の廃校が決定し、大洗女子学園が大好き故に泣き崩れてしまうかとおもいきや、会長の不在をなんとか支えようと、生徒たちを取りまとめ、積極的に今後のことを考えて動くシーンが多く見られました。

そして、不在であった会長が大洗女子学園存続のための秘策を持ち帰ってきた時にはやっぱり泣いちゃう桃ちゃん。この辺で私も号泣。なんて健気な子なんだ…

けど、事務用品と米の発注を同時に受け付けるって、それほかにもしぬほど同じようなことしてるだろうしそれだけで一日潰れそうですね。どう考えても高校生のやることじゃないんだが。


・圧倒的クオリティで描かれる戦車戦
そして何より、この作品を語る上で欠かせないのが、戦車戦です。
兵器の考証や作劇上での描写など、あらゆる点で妥協を感じさせないこだわりぬいた戦車戦は一見の価値ありです。こういったアニメーション作品で兵器を出すと、だいたいどこからともなくミリオタおじさんが現れてああだこうだ叩き始めるものですが、ガルパンはそんなミリタリーおじさんも納得(当社調べ)の作品です。テレビシリーズから続いてきたこの戦車戦のクオリティは劇場版になって更にスケールアップしました。

履帯の動く様子や、轍の跡、火薬の炸裂音、爆発の迫力などなど、様々なところにスタッフのこだわりを感じます。
とくに、今回見に行った立川の極上爆音上映がこれに花を添えたわけですが、それはまた後ほど。


・平凡ながらも手に汗握るスポ根展開
正直、ストーリーは本当に平凡です。学校の危機のためになんとか策を練り、試合をして勝つ。そんだけです。むしろ、スポ根(?)である以上それ以上のひねりはいらない。その代わり、こだわりぬいた描写をお前らに見せてやる。そんな意気込みを感じる作品です。

大洗女子学園の存続をかけて、大学選抜と戦うことになった大洗女子学園(と、ピンチと聞いて駆けつけたかつてのライバルたち)。一進一退の攻防で手に汗握る展開を見せてくれますが、個人的にはやはり序盤の、ステージ中央に位置する山の頂上をとったかとおもいきや、主力部隊がカール自走臼砲の的になってしまい撤退を余儀なくされ、殿を務めたプラウダ高校のノンナとクラーラが犠牲になるシーンはかなりぐっと来ました。

あ、ちなみに、カール自走臼砲とは、こんなやつです。でかい!すごい!つよい!口径60cmとかこんなんの直射を食らったら流石に戦車粉々になって死ぬと思うんですけど。



実際、我らがアンチョビ様が乗るカルロ・ベローチェに砲塔向けて「木っ端微塵にしてやる!」とか言ってたようなきがするんですけど多分気のせいですよね。

頂上からの撤退戦では悲しいシーンであることを印象づける雨が降ります。安直だなぁ…と思っていたら、この雨がその後に相手の欺瞞作戦を見抜き、ギリギリのところで最悪の事態を避ける伏線になっていたと気づいたところで心のなかで土下座してました。

新キャラであるチハタン学園も含めて、様々なキャラがその特性を活かしたり、失敗を糧に戦いの中で成長していくシーンが多く盛り込まれ、単純ながらもストーリーとして見どころが多く用意されています。これまで多くの仲間(手下?)によって自分の帝国を築いていたカチューシャも、仲間(手下?)を失いそして新たな仲間を得ることで、自分だけではなくともに戦うことを学習します。これはきっと来年の大会ではさらなる強敵になりますよ…

そして、継続高校ってあの人達は何だったんでしょうね…
ムーミン谷の妖精かな…?快速自走砲でパーシングをいじめるとかどういうトリックなんだよまじでやばすぎか?




・立川シネマシティ極上爆音上映
これ!初めて行ってきました!
どんなものか結構楽しみだったんですけど、やばかったです。
低音がお腹にズシンと来て前身が震える感覚が好きな方はぜひ行きましょう。
単純に音量を上げるのではなく作品の中の様々な音をなるべく表現できるようにした、そんな感じです。
今回のガールズアンドパンツァーでは、当然の事ながらたくさんの爆発音があります。主に砲弾の発射と着弾です。
序盤にKV-2という化物戦車による152mm榴弾砲の発射シーンなどもあり、そこだけでもう「おおぉ!!!」ってなりました。他にも、戦車がカメラの上を通ることで戦車が通過したことを示すシーンでは履帯の音が自分の上を通過したような感覚がします。



ところでみなさん、着弾の衝撃がすごいという話をしましたが、覚えていますか?さっき話した口径60cmのアレの話…
そうです。カール自走臼砲の着弾シーン。もう、全身が震えました。この衝撃は言葉ではなかなか伝わらないと思います。流石に爆発の振動を感じることってあんまりないですからね…
立川ということで場所がすこ~し遠いですが、可能であればぜひ一度足を運んで欲しいです…


いやぁ本当に…いい映画でしたよ…
正直まだまだ語りたいけどだいぶ文章があっちこっちにバラけ始めてきたので、とりあえずこの辺で。自分が気に入ったところの話は一通りしました。

じゃあ私、パンフレット読むから

尾張だよ~(●・▽・●)