虹ヶ咲学園アニメーション研究会活動報告 その1(前編)

どうもこんばんは。ぬこもやしです。

いやぁ~ついに来ましたね。
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のアニメが始まりましたよ。

もうね…1話の時点で超面白かったので、見て気付いたこととかをつらつらと書いていきます。多分長いので、がんがんいきまっせ。


今回、虹ヶ咲のアニメを見るにあたって、個人的な注目ポイントの一つが「どんな話になるのか」です。ラブライブシリーズの前作、前々作は、細かい道筋はともかく、アニメ開始時点でこんな落ちになるのだろうという大きな枠組みは見えていました。しかし、虹ヶ咲はすでにスクスタというスマホアプリでそれなりの量のストーリーをすでに公開しています。そして、様々なインタビューで「スクスタとは違う話」になると公言されています。
というか、主人公のあたる高咲侑がすでに違いますからね。なので、見ながら「アニメの虹ヶ咲」がどんな世界になっているのかという話を、提示された情報から組み立ててくのが個人的には結構楽しみなポイントです。




いやぁ~…
早速、侑と歩夢のデートから始まりましたね。
この二人の会話もまあまあリアルで、入手できなかったぬいぐるみがオークションに出てるのをチェックしてたり、気に入る雑貨がないかどうか、なるべく安く済ませるようにセール品を中心に服を見て回ってたり。その一方で、キーになるかわいい衣装の前ではがっつり根を張っておしゃべりをしたり。本当にどこにでもいる女子高生って感じの雰囲気からはじまからはじまって、あとに出てくるんですけど学校生活とかも吐き気がするくらいリアルな発言が出てくるんですよね。



それから、侑と歩夢の距離感も絶妙で、「子供のころにやってたやつやってよ」と侑が茶化すと、これが普通なら「やだぁ~もぉ~」みたいな感じで照れ隠ししそうなのに



「はぁ?」

って呆れたり。モーニングコールを即切りしても、電話かけた側の歩夢にはもう日常茶飯事だから気にする様子がなかったり。
本当に無遠慮にまったく壁のない幼馴染って感じが最高に気持ち悪いですねこの二人。もうラブラブですよマジで。この辺の人間関係は今後もたくさんチェックできるポイントが多そうですね。

コッペパンネタを回収してきたなぁ…って思ってたら



CHASE!だあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!



うわああああああああああ火ィ噴いてるううううううううううううううう?!?!!!?!?!!



なんか固有結界だあああああああああ?!?!!?!?!!!??

いやでもここもね、めちゃくちゃ気持ちいい音はめキックとかたびたびキラッと光る耳飾りとかすうげぇ綺麗なライティングとかドラマチックな逆光とか。もう最高ですよこんなん。

それで、ここの大事だなと思った要素に、さっき出てきた固有結界が上がります。
ラブライブシリーズのライブシーンでここまでファンタジーバトルアニメみたいな演出はなくってですね、わりと実現可能な手作りMVみたいな演出が多いんですよ。それと比較してこの固有結界、これは何なんじゃと私もひっくり返りました。
一応個人的な見解としては、これは「侑が感じた、せつ菜の想いや曲に込めたメッセージ」だと感じています。
せつ菜の細かいキャラクター性に関してはまたいつか語られる日が来ると思うのと、たぶん終盤のネタバレになるので伏せすが、歌詞を聴いてるだけでもわかるように「走り出した!思いは強くするよ」「悩んだら君の手を握ろう」「なりたい自分を我慢しないで良いよ」この歌詞に込められたせつ菜の想いを、視覚的な情報として見えるようにしてくれているのだと思います。侑の感受性や、目の前の人に対するアンテナの強さがうかがえますね。
そして、受け取ったせつ菜の想いに揺さぶられて、嵐が巻き起こり、大地が割れ、大サビのシャウトで一気に侑の心にも火が付いた。そんなシーンであることがわかります。



ただ、歌い終わった彼女の表情に笑顔はなく、一筋の汗が頬をつたうだけ。モブのセリフにも実はちょっと困惑している人たちがいることがわかります。この辺は、まあたぶんまたそのうち…

話をまた侑と歩夢に戻し、せつ菜のステージで一気にスクールアイドルにはまってしまった侑は、翌日即行動ということでスクールアイドル同好会の部室を探しに行きます。
ここでの、「予備校通うはずだったよね?」ってセリフとかも、まあまあリアルな高校生感あって気持ち悪いですねぇ…
そして、スクールアイドル同好会の部室を探す二人の前に現れたのは…



キイイイィイィイィイィィィイエエェッェエェェッェェェエェェエエエエエ!!!!!!!!!
かわいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!




シャベッタアアァァァアァァアアアッァァァァアアァァァァァァアアアア!!!!!!!!!

ということで、公式最大手カップルであるところのりなあい初登場ですね…
スクスタとアニメではすでに様々な相違点が出てきているのですが、この二人の関係だけは割とそのままのようで、すでに交流関係がある程度出来ているのがここだけでもわかりますね。
天王寺が何となく困ってる雰囲気なのを察して声をかける愛さん。さすがに赤の他人でこうはいかないでしょう…
アニメから初めて虹ヶ咲に触れた人は、天王寺の喋り方というか様子の違和感に何となく気付いてると思うんですが、それはたぶん正解なので少し待っていてください。そのうち、どんなキャラなのかはやってくれると思うので。

けどここでちょっと気になったのが、どうして天王寺が「好きなの?スクールアイドル…」と質問したところなんですよね。
スクールアイドル同好会の部室を探している人間にこの質問をして、返ってくる答えはほぼ決まっていると思うんですよね。なのにわざわざこれを聴くのは終盤へのネタフリの線もありますが、その質問から会話をスタートしてさらに何か聞きたいことがあった。要するに、アニメの天王寺はこの時点でスクールアイドルのなにがしかにすでに興味関心があり、同じ興味を持った人を探しているのかな…?と思った次第です。
まあ、その割に天王寺自身は「そう…」って感じで特に何も続けなかったので、期待してた答えじゃなかったのかもしれないですね。

生徒会長に廃部を告げられて、Bパート頭。同好会にすでに参加している(いた?)メンバーの様子が写されます。
ここはマジでしんどかったですね…せつ菜のライブに火をつけられた侑と歩夢や、スクールアイドル同好会とは今のところ無縁の生活を送っている天王寺や愛さんは終始ニコニコしてますが、1話の同好会メンバーは、ライブ真っ最中のせつ菜以外、どこにも笑顔がないんですよね。つらい。本当につらい。
早くだれか何とかして。









さて、しずくは部室棟の屋上で演劇部の練習中。題目は太宰治の「女生徒」です。
この作品チョイスも非常に示唆に富んでいて、作品そのものはある女の子の一日を描くだけのエッセイに近い作品です。
ただ、その中身は揺れ動く思春期の女の子の気持ちが赤裸々に描かれていて、ちょっとしたことで一喜一憂したり、変わらない日々の中で漫然と歳を取っていくことに焦っていたり。割と気持ちの揺れ動きが激しい作品なのですが、おそらく作者が書きたかったのだろうテーマの一つに「幸せは日常のちょっとしたところにあり、それを見つけられるのは生きている我々の特権だ」というものがあると思っています。
つらいこともあるし、悲しい気持ちになることもある。そんなときに無理に顔を上げようとしなくてもいい。下を向いていたらたまたま見つけた、道端に生えていた小さな花の美しさに心を救われたっていいじゃないか。この本には、そんなメッセージがあると思います。
虹ヶ咲に直すと、これから彼女たちはいくつもの困難にぶつかって、今も決して明るい気分ではないかもしれません。けれど、救いはきっとその普段の日常の中にひっそりといるものかもしれない。なんかだいぶポエミ―な感じになってきましたけど、最初に侑と歩夢の日常をくっきりと描いてたこととの関連も、0ではないのかなと思います。

そして、練習中にしずくが言っていたセリフが

「明日もまた、同じ日が来るのだろう。幸福は一生、来ないのだ。それは、わかっている。けれども」

と、ここで部長に止められてしまうんですね。しかし、このセリフには続きがあり

「きっと来る、あすは来る、と信じて寝るのがいいのでしょう」

ちゃんと前を向いてるんですね。ですが、そのセリフは部長にさえぎられてしまったので、まだ「あす」はきません。彼女たちの「あす」はいつどこでやってくるのでしょうかね。
あと、本文でも「明日」と「あす」で表記が違ってるんですよね。「明日」というのが今日と変わらない日々なのに対して、「あす」は今日とは違う新しい日ということです。

それから、このしずくエマ彼方かすみのシーンの連続、それぞれがどんなキャラクターなのかも当然描いてるんですが、しずくパートで「希望を遮られ」、彼方パートで「その現実を再確認し」、エマパートで「それでも、誰かの力を借りて希望を見出し」、かすみパートで「あきらめずにくらいつく」という、これからのストーリー全体の示唆になってるんじゃないかなとも感じました。わざわざ連続する以上、なんかしらの意図はあると思うんですよね。

なんかもう長くなりすぎたのでいったんここまで!
続きはたぶん明日!!

あとね、やっぱ最後の歩夢のライブシーンの話とかはマジで書くことが多いので、今回はおしまい!!

(10/6追記)
後編へ続く。